大阪市福島区にある今川クリニックはアルツハイマー病・認知症・うつ病を治療する心療内科です。

精神科・神経内科 今川クリニック

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アルツハイマー病について

認知症高齢者への具体的な接し方

アルツハイマー病とは?


本来は初老期に生じる大脳の変性疾患(脳の中には、老人斑とアルツハイマー原線維変化が沈着することが特徴)で、物忘れを主症状としています。その後、老人認知症にも同じ変性が生じていることが明らかになり、アルツハイマー型老年認知症と呼ばれるようになりました。
認知症高齢者と接するときにどうすればいいのか、戸惑いを感じる人は多いことでしょう。ここでは、良く見られる事例をあげて、いろいろな接し方を紹介します。もちろん一人一人に異なった習慣や感情があるのですべてをご紹介することはできませんが、ここに紹介するような対応は知っておいてほしいと思います。
もっとも大事なことは、人間は認知障害という障害を抱えながらも幸福に生きられるし、また幸福に生きる権限があるという、当然の前提に立って、「その人を丸ごと受け入れて、できるだけ機嫌の良い状態を保つ」ということと、認知障害の特質(例えば忘れやすいということ)をうまく利用するということです。

物忘れ「ごはんはまだですか」


ポイント:話題を変え、「忘れること」を利用する
つい今しがた食べたばかりなのに、そのことをすっかり忘れてしまって催促するというのは、よくある症状です。大切なことは、何が事実かで争うことではなく、本人に対して納得してもらうことです。「さっき食べたでしょ」といっても、「私は食べていません」とかえって反感を持たれてしまいます。あるいは「自分たちだけ食べて私には食べさせてくれない」という被害妄想的な感情を抱きかねません。
こういう場合は、「もうすぐできるから待っていてね」や「ちょっと作るのを手伝って」などを言って、待っているうちに忘れてもらうのがひとつの手段です。また、何となく口淋しいとか、自分の好きな食べ物を食べさせてもらえない不満からこういう訴えをしている可能性もあるので、日頃から本人の好きな果物やちょっとしたお菓子などを用意しておいて「もうちょっとで出来るから、それまでこれで我慢して」というふうにして機嫌を良くするやり方もあります。

妄想「財布を盗まれた」


ポイント:同じ感情を共有して、味方になる
大切なものをなくしてはいけないと思ってどこかにしまい、そのまま忘れてしまうことがあります。いざ使おうと思ったらそれがないので、「これは怪しい、誰かがとったに違いない」と疑うのです。
こういう場合は「私じゃないわよ」といっても、「自分が取ったと白状する盗人がいるはずがない」となります。だから、「それは困りましたね。一緒に探しましょう」と、一緒に探しましょう。
もし、見つかったときも、家族が見つけると「やっぱりあんたが盗んでいた」といわれてしまいます。ですから、自分の手柄にはせず、「この辺りを探してみましょうか」とうまい具合に導いて自分で見つけてもらって「あったー、良かった」と、喜びを分かち合いましょう。

見当識障害「今日は何日ですか」


ポイント:同じ立場になり、不安を取り除く
「今日は何日」というのは、何日かを知りたいというよりも、今がいつで、ここがどこなのかが不安だということの裏返しなことがあります。だから、何回でも繰り返して聞くのです。
そのときにつっけんな受け答えをすると悲しい思いをさせてしまいます。かといって、心に余裕がないこともあります。だから、決まったところに大きな日めくりカレンダーをかけておいてもいいのではないでしょうか。で、一緒にその前に行き、「ああ、今日は●日なのね」と一緒に納得してみましょう。

人物誤認「あなたはどなたですか」


ポイント:否定をしないで、まず受け入れる
もう何年も一緒に暮らしているのに「あなたはどなたですか」と言われるのは、やはりショックだと思います。でも、これは新しい記憶がなくなってしまうのだから仕方ありません。同じ理由で、別の人(その人の両親や兄弟、友人など)と間違えられることもあります。そんなときには、強く否定しないでその人になりきってしまったほうがいい場合もあります。
また、泥棒だとか恨みを持っている人と誤認して興奮することがあります。そのときも、言い争うと余計ややこしくなりますから、一回姿を消してから、機先を制して「ただいま帰りました。●●です。」といって、認識してもらうといった工夫をしてみましょう。

徘徊「家に帰る」「帰り道がわからなくなる」


ポイント:高齢者の安全を守るネットワークづくりを
認知症高齢者の中には、自分がまだ現役であると錯誤してかつてのように通勤を試みたり、何か用事を思いついて出かけてしまうということがあります。また、自分がいるところを自宅と認識できずに「家に帰る」と言ったり、何となく外の空気が吸いたい、歩いてみたいという理由で出てしまうこともあります。
できれば、一緒に出かけて、季節のことなど話しかけたり、公園で一緒に休んだりして、ひとしきり気が晴れたた自宅に帰るというのが理想的ですが、いつもそうできるわけではありません。
一人で出かけてしまうことがあるのなら、玄関の戸にベルをつけておいて、出たことがわかるようにするという工夫をしてみます。また、住所と名前と電話番号を書いた名札を着衣につけたり、名刺を作ってポケットに入れたり、ペンダントとして首にぶら下げておくと良いでしょう。また、よく行く商店街やスーパーの人などに、一人歩きをしていたら教えてもらうようにあらかじめお願いしておくのも大切です。

幻覚「誰かが狙っている」


ポイント:説得よりも、まず安心感を抱かせる
何もないところを指して「そこに妖怪がいる」「泥棒が狙っている」といって騒ぎたてることがあります。
このようなとき、本人は本気で怖がっていますから「何もいないじゃない」と説得しても納得しません。ですから「私がいるから大丈夫ですよ」とか、「一緒に退治しましょう」といって、安心感を与えてあげてください。
ただし、このような症状が何日でも続くようでしたら、早めに専門医に相談し、精神が安定する薬を出してもらったり、生活指導を受けたりすると良いでしょう。

人格変化「腹を立てて攻撃的になる」


ポイント:介護者が冷静になって対応する
認知症高齢者の中には、人格が変わったように怒りっぽく、ときに粗暴になる人がいます。とくに屈強な男性の場合、介護者が怪我をすることもありえます。
原因の多くは、感情をコントロールする能力の低下や、様々な思いを上手に表現することができないもどかしさだと思われます。だから、介護者が平静さを失っているとより増幅されます。むしろ上手に話題を変えながら、注意を別の方向に持っていくとか、とりあえず、その場を離れ、一定の時間、間をおいて本人が忘れるのを待つといった工夫が有効なことがあります。
もし、あまりにも激高するようならば、専門医の診察を受け、精神を安定させる薬を出してもらいましょう。また、日常生活や環境をもう一度見直して、原因となることがもしあったらそれを改めるようにしましょう。

問題行動「失禁・不潔行為」


ポイント:厳しく叱責することは逆効果
介護者がもっとも気を使い、めいってしまうのが失禁と不潔行為です。不潔行為の多くは、「失敗したことを隠したい」という羞恥心の現れだとされています。だから、厳しく叱責することが逆効果になることもあるようです。
だから、その人の生活のリズムで「そろそろ用便か」と思うときに一緒にトイレに行くといいようです。そして、もし失禁したときも「ちょっとぬれたから替えましょうか」とか「新しいほうが気持ちいいですよ」と言って平静に始末をしましょう。
また、用便は健康状態を示すものです。ひどい下痢だったり便秘だったり、あるいは尿の出が悪かったら、すぐに医師に相談しましょう。

問題行動「夜間せん妄」


夜起きだして、ウロウロと歩いたり、幻覚を本当のことのように思い込んでおびえたり、興奮して錯乱状態になることもあります。
こうした状態は、何時間かで落ち着くといわれています。無理やり静かにさせたりしないで、しばらくは様子をみて、気がまぎれるように他の部屋に誘ったり、お茶を飲むようにしたりしてみましょう。
体調が悪いときや、水分摂取が少ないときにも、こうした状態がおこることがありますので、体の健康状態をチェックしましょう。

問題行動「異食」


生ごみや、輪ゴムなど、食品でもないものを食べようとすることがあります。このような行動をとるようになったら、食べられないものを目の届かないところ、手の届かないところにしまうようにします。そして、食べ物を探すような行動をはじめたら、お菓子や果物をあげて気をそらせるようにしましょう。

問題行動「性的行動」


男性の高齢者が女性介護者にさわったり抱きつこうとすることがあります。そういうときに厳しく叱責したり鋭く拒絶すると、気が高ぶってしまうことがありますから、手を握ってあげて納得してもらったり、ちょっと大きなぬいぐるみを二人で一緒に持って気をそらしたりというふうにします。

問題行動「興奮」

頑固な人が、自分の病気が何であるか認めていないということがあります。このことを家族が言うと興奮して、家族を攻撃するとか、器物を破損するなどの症状が生じます。

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