芸術療法のエビデンスと運動療法としてのヨガ③

この毎日続ける、つまり習慣化することが非常に大事であると、認知症予防、治療の第一人者であられる、東京医科歯科大学特任教授・メモリークリニックお茶の水院長 朝田隆医師もご講演おっしゃっていました。習慣化するためには、励ます役割、インストラクターが必要とも強調されていました。

以上より、AHNの促進と良質な習慣化が期待できるという点から「ぬり絵」も芸術療法としてお勧めしております。そのどちらも苦手な方には、男性でパズルなどのほうが得意な方には数独がよいのではないかと個人的には考えています。また、運動療法としては、ヨガに注目しています。ヨガは有酸素運動として、マラソンなどと違い膝などの関節や太ももなどの筋肉を損傷するリスクが少なく、呼吸法を意識することにより瞑想の効果も注目されています。

それを調べた研究がありますので、それをご紹介しようと思います。

瞑想について中程度の訓練を積んだ参加者の海馬や前頭前野が、(数年間の訓練を積んだ瞑想者と同様に)無言のマントラ瞑想中に活性化されるかどうかを調べた研究があります。

研究者らは、2年以下の瞑想の練習(the Kundalini yoga or Acem tradition)を積んだ人たちが実験に参加し、無言のマントラ瞑想中の脳活動をfMRIで計測しました。

これにより記憶に関連する両側の海馬と海馬傍回の活動が見られました。

その他の領域では、両側の中帯状皮質、両側の中心前皮質の活動が見られました。前帯状皮質(ACC)の活動はみられませんでした。わずかに前頭前皮質の活動が見られました。

海馬は、修行を十分に積んだ瞑想者と同様に、中程度の訓練によっても活性化(activation)することがわかりました。このような海馬の活動が、記憶の固定化に関連するのかどうかについては、さらなる研究が必要です。

当クリニックで推奨している芸術療法と運動療法をご紹介させていただきました。もしご興味があればお気軽にご相談ください。

文献1)日本生物学的精神医学会雑誌 26巻1号

2)大熊 輝雄:現代臨床精神医学第12版 金原出版株式会社

3)杏林大学医学部精神神経科教授 古賀良彦:「国際ぬり絵シンポジウム」の基調講演「ぬり絵とアンチエイジング

4)日本ブレインヘルス協会 2007年10月3日掲載記事

5)Engström, M., Pihlsgård, J., Lundberg, P., & Söderfeldt, B. (2010). Functional magnetic resonance imaging of hippocampal activation during silent mantra meditation. The Journal of Alternative and Complementary Medicine, 16(12), 1253-1258.

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