慢性ストレスは認知機能を低下させる大きな要因<リコード法の基本と尼崎療法の共通点(4)>

今回は炎症と免疫システム、ストレスについてお話ししたいと思います。

慢性的に活性化された免疫システムは、自分の体の細胞を攻撃することがあります。ですから炎症がどれくらい体で起こっており、そのため免疫システムがどのような状態であるのか把握することが認知症予防に重要な要素となります。

炎症に極めて重要な測定項目

1) C反応性タンパク質(CRP)

あらゆるタイプの炎症に反応して肝臓で産生。

リコード法においては高感度CRP(hs-CRP)は0.9mg/dl未満であるべきとされている。この値が高い場合、糖分・単純炭水化物・トランス脂肪酸等の取りすぎ、リーキーガット、グルテン感受性、口腔内の不衛生、特定毒物等が炎症の発生源として疑われる 。

(2)血中アルブミン対グロブリン比

炎症の補完的指標。1.8あればベスト。

(3)赤血球中オメガ6脂肪酸対オメガ3脂肪酸比

オメガ6は炎症性、オメガ3は抗炎症性。

目標値:オメガ6/オメガ3比:0.5以上3未満

(4)インターロイキン6(IL-6)と腫瘍壊死因子α(TNFα)

炎症性(1型)アルツハイマー病において増加する可能性のある多くのサイトカインの仲間。

目標値:IL-6:3pg/mL未満、TNFα:6.0pg/mL未満

慢性ストレスは認知機能を低下させる大きな要因

ストレスは認知機能を低下させる最も重要な要因のひとつである。

ストレスホルモンの1つであるコルチゾール値が高いと、ニューロンに損傷を与え、特に海馬では慢性ストレスが海馬損傷の重要な原因となり、認知機能(特に記憶力)を低下させる。

慢性的なストレスは、HPAアクシスの機能不全につながる可能性がある。

これが起こると、副腎は感染、毒物、睡眠不足などのストレスに対処するホルモンを十分産生できなくなり、ストレス要因に非常に敏感になり、認知機能が悪化する可能性がある。

コルチゾール値の急速な減少は、それ自体が海馬ニューロンの喪失につながる可能性がある。

(目標値)コルチゾール(朝):10~18mcg/dL

当クリニックでは、以前にこのブログでもお話しした通り、以前から特に海馬に注目しております。海馬の萎縮を頭部MRI、中でもVSRADという脳ドックではあまり行われない特別な方法で海馬の萎縮を早期に発見し、できるだけ、脳血流を増やし、栄養状態を管理し、脳トレーニングを指導し、適度な運動をしていただくことで海馬新生を促していくのが当クリニックの治療方針になっております。

また、認知症専門であるだけなく、心療内科、精神科としても専門医であるため、ストレスに関してよくお話を伺い、きちんと把握して、適切な治療をすすめていきます。

最近、ストレスが多いと感じてたり、睡眠がうまくとれずに悩まれている方。ほおっておくと、将来認知症になりやすくなるリスクを放置することにもつながります。

悩まず、早めに当クリニックに相談されることをおすすめします。

今回も御一読頂き誠にありがとうございます。    

参考 

現代臨床精神医学 金原出版株式会社 大熊輝雄    

アルツハイマー病 真実と終焉 ソシム デール・ブレデゼン    

東洋経済オンライン2018年2月16日。5月11日

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