透明な脳 ~第一章 脳の発達 ストレスによる脳細胞の破壊①

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脳細胞を減少させる大きな要因としてストレスをあげることができるのだが、わたしはアルツハイマー患者を診察している立場上、ストレスと中枢神経の崩壊を直観することが頻繁にある。たとえばアルツハイマー患者が経験したことがある職業を分類してみると、会社の管理職や主婦が多い。彼らがいかにストレスの多い生活をしていたかは、アルツハイマー病の進行が中期にさしかかったころに判明することがある。

この時期に特徴的な症状のひとつとして、配偶者など身近にいる人を口汚く罵ることがある。たとえば、一見すると物静かに見える主婦が、自分の夫を、「馬鹿野郎!」などと怒鳴りつける。脳の機能が衰えて抑制がきかなくなり、心のなかに鬱積していたものが、吐き出されるのだ。

自著「透明な脳」より

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