透明な脳 ~第三章 風景を解釈する脳 脳が認識する世界①

今川クリニックの院長ブログ

 事物を記憶する前提となるのは、いうまでもなく人間の五感を通じて入ってくる情報である。五感は脳と外界を繋ぐ重要な懸け橋だ。物を見るという行為を脳科学の立場から解析してみると、われわれがなにげなく考えているように単純なものではなく、かなり複雑な過程があることが明らかになる。
見るということについて考えてみるならば、そこに物があり見えるのは、目が機能してそれを見るからだ、という思い込みがある。確かに目で対象物を捕らえていることは紛れもない事実で、その証拠に、目隠しをすれば視界が遮られてしまう。その意味では目で物事をみていることには違いないが、視覚をコントロールする大脳のなかの視覚野(後頭部に位置している)が破壊されると、視力の障害が起きる。場合によっては、まったく物が見えなくなってしまう。
目というのカメラでいえば、レンズの働きをする部分にほかならない。そのためか、両目を通して入ってきた外界の像を、脳がそのまま意識の上に映し出しているかのように思いがちだが、最近の研究で、色や形、それに動きを認識する脳の領域は、それぞれ異なっていることが分かった。

自著「透明な脳」より

関連記事

  1. 今川クリニックの院長ブログ

    世界初の「熱中症ガイドライン」の御紹介(2)

  2. 今川クリニックの院長ブログ

    適応障害について ②

  3. 今川クリニックの院長ブログ

    透明な脳 ~第一章 脳の発達 可塑性を備えた臓器

  4. 今川クリニックの院長ブログ

    生命の進化と劣化

  5. 今川クリニックの院長ブログ

    これ以上脳を老けさせない!認知症2つの最新予防法を見て

  6. 今川クリニックの院長ブログ

    認知症新薬 期待されるその独自の効果とは?

最近の記事 おすすめ記事
  1. 冬の冷え対策

    2025.02.1

  2. 今川クリニックの院長ブログ
    新年のご挨拶

    2025.01.1

  3. 今川クリニックの院長ブログ
    年末のご挨拶

    2024.12.22

  1. 今川クリニックの院長ブログ
  2. 今川クリニックの院長ブログ
アーカイブ