リコード法の基本と尼崎療法の共通点

今川クリニックの院長ブログ

これまでネットニュースの話題からアルツハイマー病に対する最新の知見と、リコード法の基本的な概念をできるだけわかりやすくお伝えいたしました。

今回からはリコード法の基本と尼崎療法の共通点についてお話しします。 ですから、アルツハイマー病 真実と終焉 からの全くの抜粋ではなく、尼崎療法の観点や考え方が多分に含まれていることをご了承ください。

1、回復チャンス期間は長く、早ければより完璧な回復が期待できる

まずは、アルツハイマー病の早期発見、予防に力を入れることの重要性が共通点になります。

アルツハイマー病の進行の速さ等は当然人それぞれで大きく異なりますが、基本的には以下のような期間でアルツハイマー病が脳を冒していきます。

シナプス喪失や認知機能の低下の原因を特定し、是正するのが早いほど、本格的なアルツハイマー病や経度の認知機能障害でも発症を避ける可能性が高くなり、より有効な改善が期待できると当クリニックでは考えています。

・無症状で進行する期間:約10年

・主観的認知機能障害(SCI):約10年(物忘れが増えた等、頭の調子が良くない事を自覚)

・軽度認知機能障害(MCI):数年程度

アルツハイマー病になってから治療を始めるのと、無症状で進行する期間から開始するのでは約20年の差があります。この差がとても大きいと当クリニックでは考えています。その間に予防に取り組んだ方と そうでない方では当然、認知症発症までの期間や発症後の進行スピードに大変大きな差が出ると日々の診療で実感しております。

そのため、当院では早期発見に力を入れております。 最近テレビでもよく取り上げられるようになったMCIスクリーニングや、 ApoE遺伝子測定なども含めると計6種類の認知症早期発見のための血液検査ができるように対応しております。ただ、自費診療になりますので、詳しくは当クリニックにまでお気軽にお問い合わせください。

今回も御一読頂き誠にありがとうございます。

参考 

現代臨床精神医学 金原出版株式会社 大熊輝雄    

アルツハイマー病 真実と終焉 ソシム デール・ブレデゼン    

東洋経済オンライン2018年2月16日。5月11日

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