予防法と薬物治療法の限界

今川クリニックの院長ブログ

前回と重複する場合があるかも知れませんが、その点はお許しください。

今回は、予防法のひとつとして、環境の変化がAlzheimer disease(ADと略す)の患者にどのような影響を及ぼすのかを述べてみる。

 ADの患者は、長年住み慣れた地域から離れることに強い抵抗を示します。
例えば、子供たちが独立して家庭を持っている場合、一人暮らしの患者の身を案じて家族で相談した結果、子供たちとの同居を提案するのが当然であろう。しかし、子供たちの家庭に同居することになった場合、患者の行動は拒否的になります。正常から軽度認知障害(MCIと略す)の段階を経てADに移行する。ここに環境の変化が加わると、患者の病状を悪化させる傾向がある。

 ところで、環境と云っても、家庭環境、町内環境、社会環境の多様性、さらには地球環境など、環境と云う言葉には様々な含みがある。その環境の中で、個々人は生活をしている。この環境と云う言葉を軸にADの発症過程(正常に発し、軽度認知障害からADに至る過程)を考えてみる。
 ADと云う疾患は、CT Scan、MRI等の科学技術の進展無くして、この疾患の分子レベルまでの病態観察は不可能であっただろう。しかし、医学的診断がついても、患者に対して薬剤等を含めて、どこまで対応ができるだろうか?

 ADの発症がここ2~3年来、テレビを含め多くの報道機関の啓蒙で話題になっている。明日は我が身かの印象を否めない。我々は社会と云う組織の中でしか生存できない。

 次回は、人と社会(環境)が与えるストレスを視点として考えてみたい。

2013/1/22 今川正樹

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