食事について

皆様がいつも召し上がられている日本料理は、季節感を大切にして、作られとにかく美しく、目にも身体にも良いと世界中から注目されており「和食:日本人の伝統的な食文化」として2018年にユネスコ無形文化遺産にも登録されました。四季折々の食材を美味しく美しく仕上げる調理人の技や、家庭でしか味わえない知恵のこもった愛情深い調理方法、それらの味を引き立たせたり、また引き締めたり、繊細な調味料も素敵なものが日本各地にたくさんあり、それは国内を旅する醍醐味でもありますね。

農林水産省が掲示している和食の4つの特徴

多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重

海・山・里と表情豊かな各地の自然素材を活かす調理技術と調理道具の発達

健康的な食生活を支える栄養バランス

一汁三菜を基本とし、うま味を上手に使った動物性油脂の少ない食生活の実現

自然の美しさや季節の移ろいの表現

季節の花や葉などを飾り、季節に合った調度品や器を利用して季節感を楽しむ

正月などの年中行事との密接な関わり

食の時間や行事を共にすることで、家族や地域の絆を深める

「日本人の伝統的な食文化」とは、健康的で栄養価が高い、とてもバランスの良いものであることがよくわかります。

バランスの良い食生活を心がける

夏の暑さや忙しさで偏った食事が気になる方、健康診断で「生活習慣病」に気をつけましょうと注意喚起されたことがある方は、疲れた胃腸を整えご体調を健やかに戻すために和食がおすすめの食生活と成りえます。とはいえ、常に一汁三菜を手作りして毎食いただくというのは少々ハードルが高い気もしますね。

そんな時には、温めるだけ、お湯を入れるだけなど、今は手軽に食べられる食品が数多くあり、時間をかけたくない朝などには大助かりです。そういった「便利な食品」と「和食の良さ」とをうまく良く取り入れる事で、きちんと食べたい気持ちも叶えて時短を味方にするというのはバランスの良い食生活を長く続けられるひとつの方法ではないでしょうか。

また、食生活と共に考えていただきたいのが、運動不足・喫煙・アルコールの多飲など生活習慣病につながる行為です。生活習慣病は認知症と深い関係にあり、日頃の生活習慣を見直すことは認知症の予防と改善につながり健康寿命が長くなるといわれています。最近では、若者の喫煙離れや成人の健康志向が先々の認知症患者の減少へつながる見込みがあるというデータも出されました。健康的な生活を意識すること、運動への取り組み、健康診断を受け早期治療をするなど、今日からできることを見つけて少しずつ実践してみませんか。それはきっと、笑顔でいられる時間が増えると思います。当院は精神科クリニックとして、物忘れ外来、睡眠外来もあり、生活習慣病の管理もしっかりとさせていただいております。気になる方はまずお電話ください。

関西出身の料理家である土井善晴先生は「自然は、飽きることがない」とおっしゃっていました。たしかにその通り!「一汁一菜でよい。お味噌汁の具は、何を入れても美味しいんです」と話しながら作られた具だくさんのお汁の美味しそうなことといったらありません。これからの季節にぴったりですね。多品目の食卓はたしかに素晴らしくうれしいものですが、季節の食材をふんだんに入れたお椀料理などは作り手にも優しく、調理時間の時短は団らんタイムが増えるのではないでしょうか。私はそこにも一票を入れたいと思います。色とりどりの味わいがある日本料理、気負うことなく気の向くまま季節の移ろいを感じながら、皆さまどうぞ美味しいお食事をお楽しみください。

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