アルツハイマー病など認知症は、周りの人の助言がなければ早期発見が難しく、病状の進行が日常生活に支障を来す段階に入って、本人も周りもようやく気付くことになるのである。物忘れや忘れっぽさは人の五感ではない故、気付くのが遅れるのはやむを得ないことである。痛くも痒くもなければ病院を訪れることはまずないであろう。このようなことから、物忘れの疾患であることが間違いないと思った段階では後手に回っていることが一般的である。
早期発見の拠り所として、本人の両親または祖父母に認知症と診断された人がいる場合、それは重要なポイントの一つである。また、今までになかった言動や行為の頻度が多くなった場合も早期発見のサインであろう。