女性のからだについて

いつの時代も夏は暑いものでした。
しかしながら、このごろは今までの暑さをはるかに超え、早々に梅雨も吹っ飛ばしてしまいました。身の危険を感じるほどに、日々の気温は上昇する一方です。
「夏がこんなに暑くなるなんて!」
「この暑さは危ないからお互いに気をつけましょうね!」
このような言葉が、皆さまの今夏のごあいさつと化しているのではないでしょうか。

先日、街中で倒れられた女性をおみかけしたのですが、その方はすでに複数人に介抱され、救急搬送されるところでした。ご本人はまだ意識も薄いご様子でしたが、道行く人々の迅速な対応により、私が通りすがったときはご回復を願う以外することのない状況でした。
朝の通勤時、みな急ぎ足で職場へ向かっているなかで偶然出会うトラブル。その時に見知らぬ者同士が協力し、素早く的確に介助できるシーンに遭遇し、頼もしく、素晴らしいと感じた出来事でした。
しかし、明日は我が身です!
健康に自信のある方にも体調不良は突然起こるということを忘れずに、いつも以上、今まで以上の暑さ対策をして、ご自身の体調の変化に向き合っていただくようお願いいたします。 今月は、女性の体調不良にスポットを当ててみたいと思います。

女性ホルモン

よく耳にする言葉ですが、まず「ホルモン」とは体内でつくられているとても大切な物質です。
体内には100種類以上のホルモンがあり、それぞれが異なる機能を持って血液に乗って全身を巡り、標的器官に作用します。身体の成長に大きく影響し、代謝や消化などを調整するために役立っています。
ホルモンはバランスが取れていることが大切で、多すぎても少なすぎても身体の不調の原因となるため、健康を維持するためにはホルモンの働きがとても重要になってくるのです。

体内にたくさんあるホルモンの中で、女性ホルモンは2種類あり、それぞれが生殖機能や月経周期をコントロールしています。

「卵巣ホルモン:エストロゲン」

女性らしい身体をつくり、月経周期を調節し妊娠しやすい状態へと備えます。
骨や血管、脳や関節を健康に保ち、肌や髪のツヤを維持する働きもあります。

「黄体ホルモン:プロゲステロン」

体温を上げて子宮内膜を柔らかくして妊娠しやすい状態にし、妊娠を維持します。

どちらも女性が美しく健康に過ごすために大切な働きをしているため、ストレスや加齢、生活習慣の乱れなどでホルモンバランスが崩れると、月経不順やPMS(月経前症候群)、更年期症状などの不調が現れることがあります。
不眠、イライラ、のぼせ、ふわふわするめまいなど、女性特有の疲労感はたくさんあり、感じ方にも個人差がありますが、それらは女性ホルモンの乱れから起こっている症状だと言えるでしょう。

女性ホルモンの分泌量は一生涯の中で変化していきます。

生まれたばかりの頃は、女性ホルモンが多く分泌されていないため男女の差はあまり感じられませんが、小児期を経て思春期をむかえる年齢のころより女性ホルモンの分泌量は増加していき、女性らしい形へと成長していきます。その後、成人すると成熟期となり女性ホルモンは安定し、妊娠をする可能性もこの時期が最も高くなります。
最終的に女性ホルモンの分泌量は減少していき、更年期と閉経を迎えます。そして、老年期へと向かっていきます。
このように女性ホルモンの量は減少していくのですが、特にエストロゲンの変化は影響が大きく、エストロゲンで守られていた肝臓、血管、骨、皮膚などのトラブルや病気のリスクが高くなってしまうのです。女性ホルモンは、女性の身体と健康にとって大切な役割があり、様々な影響を与えていることがわかります。
こういったことから、どのご年齢の女性にもそれぞれ体調不良の時期があり、そして、同じように歳を重ねていても、症状に同じものはふたつとないということになります。 ご自身の不調の傾向とタイミングを知り、様々な方法で適切なアプローチを行いながら、かけがえのない時間を長く健やかにお過ごしいただきたいと願います。

あついあつい、長い夏になりそうです。
不調を感じる前に身体を冷やすなど常に気を配り、楽しい夏をお過ごしください。
当院より提案させていただける女性の体調不調のケアといたしまして、下記をご参考にしていただければ幸いでございます。

①漢方薬(服用)

当帰芍薬散=月経不順、更年期障害、貧血気味、むくみ
加味逍遙散=月経困難、冷え性、虚弱体質、イライラ、不眠
桂枝茯苓丸=月経困難、肩こり、めまい、下腹部痛、冷え性

②サプリメント(服用)

ビタミン類や亜鉛など、日常の食事だけでは不足しがちな栄養を補う

③プラセンタ製剤(注射剤)

メルスモン=更年期障害の緩和、エイジングケア、肝機能障害

①②につきましては、診察時に医師へご相談ください。
③につきましては、当院では自費治療としてご対応させていただいております。

初診料 ¥3,300(税込)
メルスモン1A ¥1,100(税込)
メルスモン2A ¥2,200(税込)

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