アドラー心理学 III~劣等感は成長のエネルギー~

今川クリニックの院長ブログ

今回はまず劣等感についてです。劣等感には、 「持って良い劣等感」と「悪い劣等感」があるとアドラー心理学では考えます。そのうえで、「劣等感を味方につければ自分を成長させるきっかけになる」としています。ただ、劣等感をこじらせると肝心な時に課題にきちんと向き合えず、逃げてしまい、さらに落ち込み負のスパイラルにはいってしまう恐れもあります。つまり、「劣等感は付き合い方次第でできるだけ味方につけよう」と考えています。 そこで、アドラーは普段我々が何気なく使っている「劣等感」という言葉を三種類にわけて考えています。

① 劣等性 器官劣等性ともいわれ、持病や身体的な特徴に基づくもの  客観的に観察される「人との差異」

② 劣等感 理想や目標と現実とのギャップ、本人が引け目を感じていること

③劣等コンプレックス  自分がいかに劣等であるかをひけらかすことで、自身の課題を避けようとする姿勢です。過度な劣等感であり、アドラーは「ほとんど病気」と指摘しています。

これとは逆に「優越コンプレックス」もあり、自分の過去の実績や知り合いの偉大さをひけらかすことですが、これも自分に対する劣等感をこじらせた結果起こるものとしています。 私の言葉に言い換えると「現状認識を正しくしたうえで、理想と現実のギャップを意識し、努力の方向性を見極めるのが重要」ということになるでしょうか。改めて言われると「わかっちゃいるがそれができたら苦労がないよ」という事にはなりすね。難しいことです。 ともかく、こうしてライフスタイルとライフタスク(5つあり、仕事、交友、愛、セルフタスク、スピリチュアルタスクからなる)において、解決すべき問題点を自分を見つめなおし、探し出すところからアドラー心理学は始まります。そして、その課題の解決方法が勇気づけという発想です。ですから、アドラー心理学は「勇気の心理学」ともいわれます。次回は勇気づけに関してお伝えしたいと思います。

参考:現代臨床精神医学 金原出版株式会社 大熊輝雄
参考:「Der Sinn des Lebens(生きる意味)」アルフレッド・アドラー
参考:嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え ダイヤモンド社 岸見 一郎
参考:勇気の心理学 Discover 永藤 かおる

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