世界初の「熱中症ガイドライン」の御紹介

今川クリニックの院長ブログ

最近本当に暑い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか? これだけ暑いと本当に怖いのが熱中症です。どれだけ恐ろしいかというと、「ひらパー」の愛称で知られる大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」で7月、着ぐるみ姿でショーの練習をしていたアルバイト男性(28)が熱中症で死亡されました。男性が着ぐるみ姿で踊ったのは日没後のわずか20分間。複数の要因が重なった事故とみられますが、今後は熱中症に対し、一人一人が正しい知識を身に着け 予防をしていかないといけません。

そこで今回は、世界初の熱中症専用のガイドラインである、日本救急学会が発行されている、「熱中症ガイドライン2015」をご紹介したいと思います。以下は【日経メディカルAナーシング pick up】2015年6月22日の記事からの抜粋になります。

2015年3月、日本救急医学会が国内外で初となる「熱中症診療ガイドライン2015」を発行した。 「わが国のひと夏(6~9月)の熱中症の発生数は、多い年で40万人。死者こそ少ないが、年間の脳卒中患者数に匹敵する数でありインパクトは大きい。一方で、治療といえば輸液など教科書的な記載しかないことから、国内外の知見を集め体系化したいと考えた」。ガイドライン作成委員長を務めた三宅康史氏(昭和大学医学部救急医学講座教授)は、発行の経緯をこう説明する。 ガイドラインは、「予防・治療には何を飲めばいいか?」「熱中症の重症度の判定は?」「新たな冷却方法の有効性は?」など、11のクリニカルクエスチョンから成る。全国の救命救急センターや大学病院などを対象に隔年で行っている熱中症の全国調査「Heatstroke STUDY」(HsS)をはじめ、国内の診療実態も反映した内容だ。

まず、大事なのは、熱中症では、大量の発汗があり、めまい、立ち眩み、生あくびなど、つい見逃しがちな初期症状があり、頭痛や虚脱感、倦怠感などがあれば、甘くみず、病院に行った方がいいという事です。特に認知症の初期症状で、体温調節がうまくできなくなり、リモコンの使い方がわからなくなった方は、エアコンをつけようとしません。夜間自宅でも、熱中症にかかる可能性があります。御家族様がよく注意してあげて、熱中症予防に取り組みましょう。

次回も、熱中症ガイドライン2015 から重要なことをお話ししたいと思います。

今回も御一読頂き誠にありがとうございます。

参考 

現代臨床精神医学 金原出版株式会社 大熊輝雄    

熱中症ガイドライン2015 日本救急医学会    

【日経メディカルAナーシング pick up】 2015年6月22日の記事

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