今回は、熱中症を重症化させないための一つの予防対策として、 LOX-index をご紹介いたします。 特に、脳梗塞は6-8月に多く、次に冬に多いので、注意が必要です。
LOX-indexとは、動脈硬化の進行リスクを測定し、将来の脳梗塞、 心筋梗塞の発症リスクを評価する検査です。将来のリスクを知ることで 予防や改善へ役立てていただくための指標であり、疾患の有無を 確定するためのものではありません。
検査方法は、日本国内で行われた約2500名を11年追跡した研究 成果がベースとなっており、血液中に存在する“sLOX-1(LOX -1の血中濃度)“と”LAB(参加変性したLDL)“の2項目を測定 し、その積をLOX-indexとして評価しています。
リスク評価は、 高リスク、中高リスク、中リスク、低リスクの4段階となります。 リスクの設定方法は大阪府の吹田市で行われた吹田スタディに基づき、 パラメトリック法を用いて評価を行っています。
脳梗塞もしくはラクナ梗塞のリスクをあまり気にせず放置すると、熱中症時の重症化のリスクになるだけでなく、将来において認知症発症のリスクを高めることにつながることもあるかもしれません。
気になることがあれば気軽に当クリニックへご相談ください。
今回も御一読いただき誠にありがとうございました。
参考
現代臨床精神医学 金原出版株式会社 大熊輝雄
DSM-5 医学書院 日本精神医学学会