10月に入り、日が落ちるのがずいぶん早くなりました。大阪関西万博も盛況の中終了し、「万博ロス」になられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。2027年の横浜・園芸博覧会はどんなイベントになるのか、そして2030年のサウジアラビア・リヤドでの万博はどんな姿を見せてくれるのか、2年後5年後への楽しみも広がりますね。
万博のような大きなイベントが終わった後は、気持ちの高ぶりや生活リズムの変化から、なかなか寝付けない、眠りが浅いといった睡眠の乱れを感じる方もちらほら。また、季節の変わり目であるこの時期は、日照時間の短縮や朝晩の気温差も影響し、こころとからだのコントロールがうまくいかなくなることがあります。すでにインフルエンザが猛威をふるい始めており、当院でも10月からインフルエンザの予防接種を開始しています。そこで今回は、18歳までのお子さんを対象にしたインフルエンザ予防接種のご紹介です。
お子さんの予防接種や採血といえば「うちの子、注射が苦手で…」といったお悩みも多いかと思います。当院でも、注射と聞けばやはり嫌がるお子さんがほとんどです。そんな方に知っていただきたいのが、鼻にスプレーするタイプのインフルエンザワクチン『フルミスト』です。針を使わないため、痛みがほとんどなく、数秒で終わるのが特徴です。
フルミストってどんなワクチン?
フルミストは「生ワクチン」といって、弱くしたウイルスを鼻から取り込むことで、自然に近い形で免疫をつけるワクチンです。鼻の中で免疫がつくられるため、実際のウイルスが入ってきたときにも素早く反応できるようになります。
どんな人が受けられるの?
2歳〜18歳の方が対象です。ただし、喘息があるお子さんや、免疫が弱い方、妊婦さんは接種できません。
効果は?
効果の持続期間は約6ヵ月から1年です。従来のインフルエンザの予防接種に比べ、より効果が長く続きます。
副反応は?
接種後に鼻水・鼻づまり・くしゃみなどが出ることがありますが、多くは軽度です。発熱する場合もありますが、通常は数日でおさまります。
接種費用は?
接種回数は1回です。当院では8,800円(税込)となります。
フルミストと通常のワクチンの比較
| 項目 | フルミスト | 通常のワクチン(注射) |
|---|---|---|
| ワクチンのタイプ | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
| 接種方法 | 鼻にスプレー | 皮下または筋肉注射 |
| 対象年齢 | 2歳~18歳 | 6ヵ月以上の全年齢 |
| 主な副反応 | 鼻水・鼻づまり・軽い発熱など | 注射部位の痛み・発赤など |
| 適応外・適応注意 | 妊婦・重度の喘息・免疫力が低下している方 | 比較的少ない |
まとめ
「注射がこわい」「痛みが苦手」というお子さんには、フルミストがひとつの選択肢になります。これから受験シーズンにも入ってきます。そんな時に体調を崩さないよう、痛みの少ないインフルエンザワクチンは受験生の強い味方にもなり得ます。ただし、体質や基礎疾患によっては注射の方が安全な場合もあります。詳しくは医師にご相談ください。
ますます寒さが厳しくなってきています。日々の健康管理とあわせて、ぜひ年内に早めの予防接種を、インフルエンザに気を付けて冬を元気に乗り切りましょう。
















