WHOの推奨する生活習慣とは?

今川クリニックの院長ブログ

今回も前回に引き続き、WHOが初めて公開した認知症予防ガイドラインについてお話ししたいとおもいます。

肥満や過体重のある人では、介入して適正な体重にコントロールするで、認知症のリスクを低下できる可能性がある
(推奨グレード:条件付き)
肥満の人には、栄養バランスの良い食事で、体重を減らすことが勧められる。「グリセミック指数」(GI)は、ブドウ糖を摂取した後の血糖上昇率を100として、それを基準に、同量摂取したときの食品ごとの血糖上昇率をパーセントで表した指標。GIの低い食品は体重コントロールに有用という報告がある。
ウォーキングなどの運動を毎日の生活に取り入れ、座ったままの時間を減らすことも勧められる。
高血圧のある人は、WHOのガイドラインに従い適切な治療を受けるべき
(推奨グレード:強)
高血圧を放置していることが認知症の原因になることが、研究で明らかになっている。高血圧は、健康的な食事、適正体重の維持、運動を十分に行うなど、生活習慣を改善することで予防・改善が可能だ。降圧薬による治療を受けることで血圧をコントロールできるので、治療を受けることが重要。
糖尿病のある人は、適切な治療を受け生活スタイルを改善するべき
(推奨グレード:強)
詳しいメカニズムはまだ分かっていないが、糖尿病の人が血糖コントロールを適切に行わないでいると、認知症のリスクが上昇するという報告ある。血糖コントロールの不良は、認知機能の低下と関連がある。糖尿病腎症、網膜症、聴覚障害、心血管疾患といった合併症は、認知症のリスクを上昇させる。
血糖コントロールを改善し、高コレステロールと高血圧を治療すれば、認知症のリスクが低下する可能性がある。
喫煙は身体の健康を害するだけでなく、認知症と認知機能低下のリスクにもなる。たばこを吸う人は禁煙が勧められる
(推奨グレード:強)

肥満、高血圧症、糖尿病という生活習慣病の改善と、禁煙が

重要という事でした。当クリニックでも以前からこの観点から、

定期的に血液検査をした上で、栄養士指導、生活指導に重点を置いて、治療しております。全国に数ある認知症専門外来の中でもかなり内科疾患や生活指導が充実していると考えています。

今月からは血管年齢測定もしておりますので希望のある方は

お気軽にお声掛けください

今回も御一読いただき誠にありがとうございました。

文献1)2019年5月30日 生活習慣改善協会 

2)大熊 輝雄:現代臨床精神医学第12版 金原出版株式会社

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