ところで、この世界に生まれた動物は最後に死ぬ。この現象をよく考えて観れば、子孫繁栄の自然現象に他ならない。母体からこの地球に現れた時点で成長に向かって発達し、ある時点から老化へと進む。これが生きて行く現象である。
生きる現象の始まりは、動脈にあるヘモグロビン(A型)に酸素が結合する時点である。全身の組織に、酸素結語型の動脈が送られ、細胞膜へ酸素を送り、細胞において成長のための細胞内化学反応を通し、細胞内エネルギーの産生とその他の新陳代謝の過程を経て、各組織の成長物質を生み出す。
この過程で生体に必要のない炭酸ガス、及び組織が生んだ有害な物質は静脈に吸収され、肺、腎臓、皮膚、肝臓などの組織から排泄される。
乳児から成人までは上記過程を順調に経過し、子供(子孫)を生み育て、子供(子孫)の成長の過程で老化の過程に入る。ここから自然に動脈硬化症へと入っていくのである。
次回は動脈硬化症の話をする。
桜散る夕雲 2015/4/10
今川 正樹