透明な脳 ~第二章 記憶と実生活 対象への関心と記憶の定着①

今川クリニックの院長ブログ

学校の試験で試される記憶力というのは、生徒の生活や興味と必ずしも一致するとは限らない。むしろ一致していない場合の方が多い。何がきっかけだっだのか忘れてしまったが、わたしは中学校のときに太平洋戦争が始まった原因について興味をもち、学校の勉強とは別に自分でいろいろと本などを漁ったことがある。これをきっかけにして歴史が好きになった。意識しなくても自然に、歴史についての記憶が定着するようになった。わたしの場合、自分の興味と学校で教わる歴史が結びついた結果、歴史の成績も上がった。

たしかに興味があるなしにかかわらず、どんな事柄でも簡単に暗記できるひとがまれにいるが、考え方によればそれが必ずしも高い知力の証拠とはいえない。こうした能力というのは、命令されたことを深く考えることもせずに、機械的に処理していく性格のうえに成り立つ側面があって、なにかに対して常に疑問を呈することができる生徒にはあまりみられない。

自著「透明な脳」より

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