お酒は好きですか?

平年よりも大幅に遅れたようですが、近畿地方もようやく梅雨入りを迎えました。

この時期になると、頭痛やめまい、倦怠感、気分の落ち込みなど不調に悩まされることはありませんか。その不調は、寒暖差や湿度、気圧など気象の変化による体調不良かもしれません。女性に多いことや、ストレスや持病の影響も大きいといわれていますが、症状や感じ方は人それぞれで、なかなか周りに理解してもらえないことも。

梅雨の時期こそ、生活リズムを整えてセルフケアを大切に、辛い時は無理せず、しっかりと休養をとりましょう。特に不調を感じない人も体調管理はもちろんのこと、周囲にも思いやりの心を持って、誰もが気持ちよく過ごせるように心掛けましょう。

さて、梅雨が明けるといよいよ本格的な夏がやってきます。

夏はビールが一番おいしい季節ですね。気のおけない仲間や大切な人と、暑い一日の終わりにお酒を楽しむ機会も増えることでしょう。日頃のストレスから解放されて、心地よいひとときに酔いしれるのも、たまにはいいかもしれません。

ただし、飲みすぎの場合は問題です。「ほんの一杯のつもり」が泥酔するまで飲み続けてしまう、どうやって帰宅したのか覚えていない、二日酔いで仕事にならないなど、これまでお酒が原因で失敗した体験はありませんか。

実は、「お酒好き」と「アルコール依存症」との線引きは難しく、「私は大丈夫」と思っていても、知らぬ間にひたひとお酒への依存が進行しているかもしれません。まずは、勇気をだしてお酒の依存度チェックをやってみませんか。

お酒の依存度チェック|減酒.jp – 大塚製薬 (gen-shu.jp)

結果はいかがでしたでしょうか。

15 点以上であればアルコール依存症が強く疑われます。アルコール依存症は、飲酒の影響で脳に変化が起こり、自分では飲酒をコントロールできなくなる病気です。この病気が進行すると、毎日の生活が飲酒中心となり、健康だけでなく、仕事や家庭生活にも大きな支障が出るようになります。飲酒と引き換えに失うものはあまりにも大きく、最終的には命を落とすこともあります。

当院では、アルコール依存症の治療もおこなっております。アルコールを飲みたい気持ちをおさえ、飲酒量を減らすお薬の処方も可能です。アルコール依存症は、自分ひとりで向き合える病ではありません。なるべく早い段階で、医師による適切な治療を受けることをおすすめします。

14点以下の方も油断は禁物です。アルコール依存症は、いつ誰に起こってもおかしくない進行性の病気です。まずは日記やアプリなどで飲酒記録をつけてみることから始めてみませんか。どんな時に飲み過ぎてしまうのか、適量はどのくらいなのか、飲酒習慣を理解することが、お酒との付き合い方を見直すきっかけとなります。

また、飲酒は、肝障害・高血圧・心房細動・糖尿病・うつ病・認知症・睡眠障害・がん等、30種類以上の病気の原因であり、200 種類以上の病気との関連も報告されています。アルコールが健康に及ぼす影響について、正しい知識を身に着けることも大切です。

吉田兼好の徒然草に「百薬の長とはいへど、万の病は酒よりこそ起れ」という一節があります。わかりやすく言えば「適量の酒は良薬効果があるというが、飲み過ぎは健康に悪影響を及ぼす」という意味です。この徒然草第175段には、お酒好きには耳の痛いエピソードが満載で、時代が移り変わっても、お酒との向き合い方がほぼ変わらないことに驚かされます。後半にはスマートなお酒の楽しみ方も紹介されていますので、興味がある方は是非読んでみてください。

今年も猛暑が予想されます。夏を迎える前に、暑さに耐えうるからだ作りと健康管理をしっかりと。お酒のことだけに限らず、こころやからだの不調でお悩みの方は、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。飲酒の問題についてもっと知りたい方は下記サイトをご覧ください。

減酒.jp – 大塚製薬 (gen-shu.jp)

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