適応障害という言葉を聞いたことはありますか?
聞いたことはあってもよくわからないという方がほとんどだと思います。
適応障害は睡眠障害やパニック障害、うつ状態、非定型のうつ病とよく似ているとがあります。ポイントは、ストレスが原因かどうかです。
適応障害は、就職、進学、結婚や離婚などのストレスに適応できずに生じる病気です。そのため、会社や学校、家庭や近隣など、社会生活に支障が出てきます。環境の変化にうまく適応できなくても日常生活はなんとかできる人も多くいます。一方、本人が環境の変化に苦痛を感じていて、健康な生活ができないなら、病気の範疇に入ります。
適応障害は、いわば病気と健康の境目にある「状態」です。
適応障害は特徴のない病気です。
適応障害の精神症状は不安、抑うつ、焦燥感、過敏、混乱など多彩です。また、倦怠感、頭痛、腹痛などの身体症状や遅刻、欠勤、犯罪などの行動面にも表れます。いずれの症状も適応障害に特有というわけではありません。医師は症状からだけではなく、病歴や環境など多面的に検討します。